- eVscopeについて
- 観測環境
- レオナード彗星 (C/2021 A1)を観てみる
- 馬頭星雲を観てみる
- ついでにM42 オリオン大星雲とM43も観てみる
- NGC2438 Smoke Ring in M46を観てみる
- おわりに
eVscopeについて
天文ファンの間で近頃話題に挙げられている、Unistellar社の『eVscope』。クラウドファンディングで従来の望遠鏡より100倍パワフルを謳い文句に、登場してから瞬く間に有名になりました。
この記事の読者はeVscopeが何者なのかは既にご存知だと思いますので、製品の紹介は割愛いたします。知りたい人は↓からどうぞ。
ちなみにeVscopeの注文、開梱、組み立て等の記録はこちら!ご参考までに^^
観測環境
レオナード彗星 (C/2021 A1)を観てみる
今回はまず初めに最近なにかと話題のレオナード(レナード)彗星 (C/2021 A1)にチャレンジしてみます!!
2021年の12月には肉眼で見えるくらいに明るくなるそうです。それでも4等級くらいなので、八王子中心街から徒歩圏内の我が家からでは見えない気がする・・・。
レナード彗星(C/2021 A1 (Leonard) は、2021年に最初に発見された彗星。近日点通過日のちょうど1年前となる2021年1月3日、レモン山天文台のGregory J. Leonard によって太陽から約5天文単位(au)の位置で、19.0等の明るさで発見された。
レナード彗星は、2021年12月12日に地球から約0.233au、同年12月18日に金星から約0.285auの位置を通過した後、2022年1月3日に太陽に最接近する。2021年12月には肉眼で見える明るさまで明るくなり、4等級前後まで明るくなると予想されている。
場所は撮影時(2021.11.27 2:25)でりょうけん座の右下あたり(下図の赤丸)です。
まずはエンハンストビジョンをかける前の画像です。
中央あたりにうっすらと何かありそうだな、、、ということが分かるくらいです。
この状態で、エンハンストビジョンをかけるといっきに綺麗になります。
露光時間で順に並べてみます。
当然ですが、露光時間を長くしたほうが綺麗になりますね。
それでは最終的に少しだけ画像を調整して、出来上がったのがこちらです。
また12月の明るくなった時にトライしてみたいですね^^/
馬頭星雲を観てみる
さて、次はバーナード33、通称 馬頭星雲(Horsehead Nebula)を観てみます。
馬頭星雲(ばとうせいうん 英:Horsehead Nebula)は、オリオン座にある暗黒星雲である。オリオン座の三ツ星の東端にあるζ星の約27'南に位置する。
その名前の通り、馬の頭に似た形で非常に有名な星雲で、散光星雲IC434を背景に馬の頭の形に浮かびあがって見える。この星雲は巨大な暗黒星雲の一部である。1888年にハーバード大学天文台の写真観測によって初めて発見された。
星雲の西側の赤く光っている部分は、暗黒星雲の背景にある水素ガスが近くにあるオリオン座σ星からの紫外線を受けて電離したものである。馬頭星雲の黒い色は多量の塵を含んでいることによる。星雲から飛び出したガスは強い磁場によって細く集められている。馬頭星雲の根元近くの明るい点は生まれたばかりの若い星である。引用元:馬頭星雲 - Wikipedia
場所はオリオン座の3つ星の一番左、やや左下あたり(下図の赤丸)です。
エンハンストビジョンをかけて、露光時間順に並べてみます。
eVscopeをもってしても、なかなかその存在が認識できません。6分くらいから、「あ、何かあるかもな」と感じるくらいですね。
最終的に少しだけ画像を調整して、出来上がったのがこちらです。途中で運悪く飛行機が横切ってしまいました・・・。ノイズだらけですがあまり気にしないのが私のポリシー。ゆるくいきましょう!
ついでにM42 オリオン大星雲とM43も観てみる
さて、次は以前もチャレンジしたM42 (NGC 1976) 、通称 オリオン大星雲(Orion Nebula)と、M43 (NGC 1982)(De Mairan's Nebula)を観てみます。
推定年齢は1万年と若く、星が誕生している現場でもある。オリオンのベルトにあたる三つ星の中央下方の小三つ星付近にあり、肉眼で確認できる。肉眼で見える星雲の中で干潟星雲(M8)と並び最も明るいものの一つである。地球から約1,300光年の距離にあり、約20光年の実直径を持つと考えられている。低倍率の双眼鏡でもはっきりと見ることができる。肉眼では通常緑がかった色に見える。
ベルト部分の三ツ星の南にある小三ツ星の中央付近に位置し、小三ツ星を構成するM42のすぐ北にある。オリオン大星雲との境界は小口径の天体望遠鏡では確認できないが、現在ではオリオン大星雲とM43は同一の星雲の別々の部分であることが分かっている。M43は鳥の頭部にたとえられることが多い。M43の東に暗黒物質が横切っていて、それがこの星雲を鳥のくちばしのように見せている。中心部には恒星がある。
まずはM42から。エンハンストビジョンをかけ、10分露光した画像が以下です。
これを少々調整したのが以下。以前よりは綺麗に撮れたと思います。
続いて、M43を観てみます。といっても、M42にくっついているようなものなので、どこに注目するかだけの違いなのですが・・・。
エンハンストビジョンをかけ、10分露光した画像が以下です。
これを少々調整したのが以下。確かに鳥のくちばしのようですよね。
NGC2438 Smoke Ring in M46を観てみる
さて、次はそれほど有名ではないと思いますが、NGC 2438(Smoke Ring in M46)を観てみます。惑星状星雲のようですね。
NGC 2438は、とも座の方角に約3000光年離れた位置にある惑星状星雲である。1786年3月19日にウィリアム・ハーシェルが発見した。NGC 2438はM46の近くにあるように見えるが、視線速度が異なるため、物理的に関連はないと考えられている。
場所はとも座の上あたり(下図の赤丸)です。
エンハンストビジョンをかけて、露光時間順に並べてみます。
かなり小さいので分かりづらいですが、確かに中心に青緑色の惑星状星雲があることが認識できます。
最終的に少しだけ画像を調整して、出来上がったのがこちらです。
おわりに
今日はここまで!まだまだ見たい天体がたくさんあるので、楽しみです^^/
ここまで読んでいただきありがとうございました(^^♪
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筆者:星の庶民様